現代風味のクロノトリガー(古代部分のみ)
「諦めちゃ駄目だよ! ラヴォスが暴走しても大丈夫な様に人々を避難誘導すればいいんだよ。」
ルッカ
「そうよね…。この時代の人が生き残った分、歴史を大きく変えてしまう恐れはあるけど、その方法なら可能性があるかもしれない。
私達が誰かを助けようとして、私達がさっきみたいに消えそうになれば、やめればいいのだから。
マール
「それって、助けられる人がいても見捨てるってこと?
ルッカ
「しょうが無いじゃない。私達が存在しない事になったら、どのみち誰も助けられないのだから。」
エイラ
「エイラ、難しくて良く分からない。けど何となくわかる。みんな助けよう、みんな助けよう
ルッカ
「ここで、こうしてても仕方ないわね。ボッシュ、いつラヴォスは暴走をし始めるの?
ボッシュ
「ワシが嘆きの山に幽閉されてサラ様に助け出されたのが10月の30日じゃから…。ラヴォス暴走まではあと10日じゃな。」
ルッカ
「あまり時間がないわね…ここと海岸沿いの地上には人口ってどのくらいいるの?
ボッシュ
「現代みたいな統計はとっておらんから何ともいえんが、海岸には20万人はおるのう。天空都市では2000万人のくらいかのう…
ルッカ
「私達では到底フォローできるレベルじゃないわね…
マール
「中世のガルディア軍に協力をお願いできないかな
ルッカ
「そうね…彼らならタイムゲートの存在はもう知ってるから、説明もしやすい。
マール
「ガルディア軍て全部で5000人くらいいたよね?
ルッカ
「南の魔王軍は弱体化しているとはいえ、東西北との魔族戦に備えるだろうから、せいぜい動かせるガルディアは1000くらいじゃないかしら。
マール
「1000人で凡そ2000万人の避難誘導…
ルッカ
「一人あたり20000人の避難誘導になるわ。一人あたり一日2000人を誘導…絶対無理とは言えないけど現実的には難しそうね…。そもそも住民が素直に話を聞いてくれるかとうか
ボッシュ
「それならワシの力でなんとななるかもしれん。ワシはこの時代では現代よりも遥かに有名人じゃからのう。
マール
「でもどうやって? ボッシュは幽閉されている事になっているのでしょう? ボッシュが表に出たら、そっくりさんだと思われておしまいじゃない?」
エイラ
「エイラ、良くわかないけどラヴォス、暴走したらやっつけるのはダメなんか? 暴走するの最初から分かっているのなら、待ち伏せて打てばいい。」
ルッカ
「どうなのボッシュ? ラヴォスは倒せないって前にも言ってたけど、
ボッシュ
「あの時はラヴォスから恐ろしい殆のエネルギー量にビビッたままタイムゲートに飲まれたから、きっと倒せないと思ったんじゃが、もしたら…
ボッシュは戦争で使われた魔導兵器の存在を語った。
魔力を溜め込み、発射する装置で、あまりに強力で戦争では一度も実践される事が無かったという。現代でいうところの核兵器の様なものであるが、攻撃範囲を固定でき、周囲に破壊の影響を与えない効果があるとのこと。
それがラヴォスに効果があるかもしれないという。
ボッシュ
「魔導兵器は破壊する対象物を囲む様に設置して起動する。多ければ多いほど威力は強力になる。たとえば7つ魔導兵器を使うなら、ラヴォスの周りを取り囲んで7人で同時にスイッチを押す必要がある。ちなみに同時にというのは安全装置みたいなもんじゃの。」
ルッカ
「つまり、私達には選択肢としてもう一つの、『闘う』があるのね。この時代のボッシュがラヴォスのタイムゲートに飲まれたあと、その魔導兵器をラヴォスの周囲に設置して起動する。」
◆
クロノ達の進路は決まった。
ラヴォス暴走のタイムリミットが迫るまでは、ボッシュ、ガルディア軍を主軸にして避難誘導をする。ラヴォス暴走の直前、ボッシュと共に海底神殿の底、ラヴォスが眠る間へ行き、魔導兵器を起動する。
クロノ達が王宮の外で話合っているその頃、魔王はビネガー達と共に王の間でダルトンと戦っていた。
魔王達はラヴォスのタイムゲートに飲み込まれ、古代へと来ていた。
相当なダメージを受けているダルトン
「き、貴様らは一体…
ビネガー
「この国は我々の王、魔王様が支配する事となった。」
マヨネー
「やっぱり人間って脆いや。魔法が使えても心操ちゃえば簡単なんだもの。
ソイソー
「我が主に仕えられる事を誇りに思うがいい。
魔王は王座の前にいる母、ジールに語りかけた。ジールはマヨネーに動き封じられている。
王の間にいる全ての従者はマヨネーの視線攻撃から心を一瞬奪われた隙にソイソーの攻撃で気絶させられていた。
「お久しぶりです。母上様…」
ジール
(母上? お前、何を言っているのだ?)
「私の顔をお忘れですか? 私ですよ。ジャキですよ。
ジール
「な、何を言っている…ジャキは私の息子…
「そうです! 貴方の息子です。
私は貴方のせいで失った。姉上も私自身の心も!」
魔王はこの時代で姉サラと再会し、近くない未来にラヴォスが暴走してタイムゲートが発生し、ジャキと生き別れになる事を告げようとした。けれど光に包まれ、存在が消えそうな事態となった。
目前にいる最愛の姉に近ずこうとすると自身が消える。ボッシュの様に時の矛盾点に妨害された魔王は、ラヴォスが暴走する運命が変えられないのなら、せめて自身の手でラヴォスを暴走させようと思い、ジールをその手にかけようとした。
しかし、上手くはいかなかった。ジールを殺そうとした瞬間、魔王達は光に包まれ消えはじめた。
魔王
「クソっ!」
マヨネー
「なによ、また私達薄くなっちゃった。
ソイソー
「…
ビネガー
(魔王様の話と全然違う。魔王様がこの国の王となって、領土をくれるというからついた来たのに!)
魔王がジール殺害を諦め、王の間を出ると、次第に元と姿へと戻った。
後を追うようにビネガー達がついていく、彼らもまた同じように消えかけた身体が元に戻った。
魔王は王宮の窓から飛び立ち去っていく。続くようにビネガー達も去っていった。
ジール
「い、今のは何だったのじゃ…幽霊か、幻か…
ダルトン
「…違います。あれは紛れもなく実体があった。きっと、どこかの組織が開発した魔同兵器の類かもしれません。
ジール
「し、しかし、あの様なこと、王宮の魔学技術部では一度も聞いた事がない。ほんとうにあれは、兵器なのか?? それにあの者、自身をジャキと名乗ったのだぞ…
ダルトン
「ジャキ様?(まさかジャキ様が謀反を? そんな馬鹿な。まだ彼は子供だぞ…)
ダルトンは魔法で部下に信号を送った。
王族を警護監視している隊員と連絡をとった。
ダルトン
「ジャキ様の様子どうだ? 何か異変はないか?」
警護
「特に異常ありません。ジャキ様が喋るペットや魔具と遊んでいる以外は特に。あ、しかし、ただそのペットと魔具、一度光って消える様な現象がありましたが…。ジャキ様が遊びで魔法を使われたと思って気にも止めませんでしたが、ジャキ様もそのペットも魔法を使った様子はなく…」
作品名:現代風味のクロノトリガー(古代部分のみ) 作家名:西中



