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zoku勇者 ドラクエⅨ編14 悲しきリブドール・1

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性格も考えると、もしかしたらマキナの氷が溶けるかも……、
そう考えられる様に……。どうにも不安は拭えない物の……。

「ジャミルさん、私からもお願いします……、アイシャさんはお嬢様に
偽りで近づく町の人達とは感じが全然違います、私、感じたんです、
本当に心からお嬢様の事を心配してくれている……、こんな優しい
お嬢さんは初めてです、もしかしたら本当にマキナお嬢様とお友達に
なれるかも知れません……」

「俺からもお願いします!アイシャさん、どうかマキナお嬢様と
仲良くしてあげて下さい!!あんたを信頼します!!」

「……わ、私もです!!どうかどうか!!」

メイドさん、コック、元執事も……、アイシャに頭を下げ、
頼み込むのだった……。

「皆さんも有り難う!私の事、信じてくれるのね!!」

「モン……、マキナは意地悪モン……、マキナはアイシャに
意地悪するかも知れないモン、ドアの隙間に黒板消しを挟むかも
知れないモン、そんなのモンは嫌だモン……」

「モンちゃん、マキナさんは本当は寂しいのよ、我儘を言うのも、
意地悪を言ったのも、それは駄目だよって心から言ってくれる
お友達がいないからだわ、私、マキナさんのその心の寂しさの
隙間を少しでも埋めてあげられたらって思うのよ、ね?」

「モォ~ン……」

モンはアイシャに抱きつく。アイシャはモンを優しく撫でるのだった。
その姿を見て、ジャミルは呆れる。そして改めて感じる。……暴走
天然女神様の優しさを……。

(ね、みんなこんなにアイシャに期待してんだし、此処は任せてみたら?)

「ガングロ……、オメーまで……」

マキナがアイシャに心を開き、そして、ジャミル達がマキナの育ての
親の乳母を探して連れてくれば……、彼女の気持ちは完全に収まるかも
知れない。だが、そう事が上手くいくのかと……。

「ジャミル、アイシャの気持ちも分かってあげようよお、アイシャは
本気でマキナさんと仲良くなりたいんだよお……」

「ダウド……」

「あの、ジャミル……、やっぱり反対……?かなあ……」

「……」

アイシャは切なそうな顔でジャミルを見る。……心配じゃねえ筈
ねえだろうがと、思う。何せトラブルに巻き込まれる、何をしですか
分からない暴走娘なので……。本当は、反対だよっ!……と、ガチで
言ってやりたかった。だが。

「分かったよ、その代わり一日だけだぞ、今日はもう動くのは止めだ、
明日の間に俺らも婆やさんをどうにか探す、後は無理させねえ、屋敷
壊したら俺らも責任取る余裕ねえからな……、一日で何とかしろよ、
約束だぞ……」

「ジャミルっ!!」

ジャミルはアイシャの顔を見て、しゃ~ねえ、と言った苦笑いをする。
それを見た元屋敷の使用人達からも歓声が上がる。

「ありがとうーっ!ジャミル、皆さんも!私、いっぱいいっぱい
頑張るね!絶対にマキナさんとお友達になるわ!!って、屋敷
壊すって、何よジャミルっ!!」

「アイシャさん……、お、お嬢様の事、お願いします、どうか……」

メイドさんも涙ながらに改めてアイシャに思いを託す。コックは、
かつてマキナが好んで食べたと言うお菓子を作り明日持たせると
言ってくれた。執事は大泣きし、何度も何度もアイシャの手を握り、
握手した。

「アイシャ、くれぐれも無理はしちゃ駄目だよ……」

「でも、アイシャなら大丈夫だとオイラも思うよ!」

「……もしもマキナがアイシャに意地悪したらモンがおならで
お返しするモン!!」

(アイシャ、ファイトだよーッ!ガ~ンバっ!)

「うんっ!みんなもありがとうーーっ!!」

「……」

仲間達にも激励され、益々アイシャは明日に向け、張り切り出す。
しかし、どうにもジャミルだけは不安が拭えず……。明日が無事に
過ぎてくれるのをとにかく待つしかないのだった……。果たして、
アイシャの行なう事が善と出るか、吉と出るか……。

「あのね、メイドのお姉さん、少しいいですか……?」

「あ、はい……?」

アイシャは恥ずかしそうにメイドさんの耳元で何やらぼしょぼしょ話す。
最初メイドさんは不思議そうな顔をしていたが、直ぐに笑顔になった。

「分かりました、私が昔着ていたサイズのがありますから……、
明日お渡ししますね」

「本当ですか?有り難うございますーっ!!」

「ふふふ……」

内緒の話をしたメイドさんとアイシャはにっこり。そして、その夜。
皆が明日に備え、寝静まった頃、厨房ではメイドさんとコックが
会話を交わしていた。

「いやあ~、まさかあんな子が現れるとは……、世の中まだまだ
捨てたもんじゃないなあ、いや、俺は正直最初びっくりしたがね、
マキナお嬢様と心から友達になりたいと言ってくれるなんて……、
しかも見ていて言葉に嘘も偽りもない、……あんな子初めてだよ……」

「ええ、まるで本当に天使様の様な女の子です、……もしかしたら
本当にマキナお嬢様の心を救って下さるかも知れませんね……」

「おい……、お前ら何べらべらくっちゃべってんだよっ!仕事は
終わったのかよっ!!」

「あ、お、お坊ちゃま……」

「申し訳ございません!でも、私達ももう今日の分の仕事は
終わりましたので……」

厨房に怒り心頭でなだれ込んで来た青年……。この宿屋のオーナーの
一人息子。何れは父親の後を継ぎ、この宿屋の跡取りとなる存在。
だが、性格はとんでもないクズ、所謂ボンクラ息子だった。

「言い訳はいいんだよっ!こっちは払いたくもねえ、糞給料テメーらに
わざわざ払ってやってんだからなあ!その分もっと働けよ!……役に
立たねえクズ使用人共目が!!」

「……」

メイドさんもコックも……、屈辱に耐え、ドラ息子に只管頭を
下げるしかないのである。生きていく為には……。例えどんな
暴言を言われても……。

「はあ、糞親父もよう、何であんな糞マキナにヘコへコしてんだか、
そりゃウチの宿屋はマキナが資金提供してくれてるから、金も
貰ってるけどよう……、ははは!」

ドラ息子は言いたい放題言うと厨房を去る。自分達は何を言われても
いい、だが、主であるマキナの暴言を言われるのはコックもメイドさんも
……、それだけは本当に許す事が出来ず、心からの悲しみと怒りを
覚えるのだった……。

「ふんふ~ん、あれ、皆さん、どうなされたんですかあ~?随分
お顔が暗いですねえ~」

……厨房に入って来た、トランプのジョーカーの様なフードを被った
胡散臭い容姿の男……。数日前からこの宿屋に突然訪れ、働かせて
くれと言い、働いているのだが……。仕事をするフリをしているだけで、
実際は殆どサボっている。それでも、メイドさんやコックよりはボンクラ
息子にどういう訳か、あまり注意されていないのである。

「……」

「ムシですかあ~、虫の居所が悪いんですねえー!なーんちゃって!
こっちはもうすぐちょっとした嬉しい事が起こりそうでしてね、
もう堪りませんよ!はははは!」

この男も言いたい放題言い厨房を出て行った。一体何をしたかったのか……。

「じゃーん!見て見てー!どう!?似合う!?」

「おい……、何だその格好はよっ!!」