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zoku勇者 ドラクエⅨ編18 働く4人組・1

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しますから、それと、寝泊まりの場所は貸して頂けるのなら倉庫でも
何処でも構いませんので……、後、当然お給料なんて頂く事はしません
から……、僕らはノーマネーで結構です」

糞真面目なアルベルトは冷静にと、レナに向かって淡々と話す。レナは肩を
震わせ彼女の怒りは更に最高潮に達した。

「く、くっ……、あんた達……、私をバカにする気?だからあんた達
みたいな素人を働かさせられないわよっ!ふ、ふざけないでっ!もしも
仕事で失敗して何か壊したり迷惑掛けたらどうしてくれんのっ!!
……只じゃ済まないわよっ!!」

「まあ、だからさあ~、取りあえず見てなって、大丈夫さ、心配すんなよ、
リッカ!」

「……ジャミル……」

ジャミル達の気持ちを感じ取り、リッカの心が段々と喜びに溢れてきた。
彼らはリッカと同じ、働く者の立場として一緒に同じ時間を過ごそうと
してくれている。皆の優しい気持ちが何より嬉しかった。……本当に……。

「レナさん、どうしますか?……予約のお客さん連れがもう外で
待ってますけど……」

「は……、も、もう知らないわよっ!私やっぱり医者に行ってくるわ!
どうでもいいわ!リッカさん、これだけは言っておくわよ、伝統ある
この宿屋の名にもしも傷が付くような事があればその時はあなたが全て
全責任を取りなさい!……いいわね!?」

「……レナさん……、私……」

「そんな……、オーバーだよお~、……うわっ!?」

「……フンっ!!どいてっ、邪魔よっ!!」

レナは近くにいたダウドを押しのけ、凄い勢いで入り口のドアを乱暴に
開ける。そして、怒りに身を任せたまま、そのまま出掛けて行った。
外で待っている親子連れの客に挨拶もせずに……。

「……ママ~、あのお姉ちゃん、怖いよう~……」

「本当、此処の宿屋は素晴らしいお宿で評判も良くてお持て成しも
最高と聞いて、私達家族も是非にと来てみたのだけど……、あなた……」

「ふむ、噂は噂、……大した事はなさそうだなあ……、がっかりだよ……」

「あっ、いらっしゃいませ!ようこそ、セントシュタインの宿屋へ!!
お客様、心よりお待ちしておりました!!」

リッカはそれでも率先して客の前に趣き頭を下げる。ロクサーヌを
始めとする中に残っていた従業員達も一斉に。4人組も慌てて頭を
下げた。今日は客ではないのだから。モンもマネをして一緒にお辞儀。

「あはっ、ママ~、このお人形さん可愛いねえ~!」

「可愛いかどうかは微妙だけど、変わったマスコットね、面白いわ!」

「ははは、見ろ、不細工だなあ~!」

「……シャ~、モン……」

客の子供はふよふよと浮かんでいるモンを見て喜ぶ。どうやら親子連れは
少し機嫌が良くなって来た模様。その隙を逃さず、リッカは親子を中へと
案内し、お持て成しをするのだった。……当然モンは余り機嫌がぶうぶう
良くなかったが、アイシャに窘められた。

「チョメスケさん、お客様のお部屋へのご案内をお願いします!」

「はい、リッカさん、さあお客様、お荷物をお持ちしますよ、ささ、
どうぞお部屋へ!!」

従業員は親子団体客を部屋まで案内し、連れて行く。それを見たリッカは
ほっと安堵の息をついた。

「流石だな!よし、リッカ、俺らも早速手伝うよ、何でも申しつけてくれや!」

「ちょっと待って下さいよ、リッカさん……」

ジャミル達はリッカの指示を聞こうとする。しかし其処に別の従業員達が現れる。

「私達はレナさんの言う事が正しいかと……、確かに今、此処の宿屋は
従業員の人手が足りない程の忙しさですが……、だからと言って、こんな
素人達に本当に仕事を任せるのですか?正規従業員の我々をバカにして
いるとしか思えません……」

「本当に雇うのですか?リッカさんのお知り合いだと言うのは分かりますが、
どうも……」

どっちかと言うと彼らは思考がレナ寄りの方であり、リッカは若いながら
今のこの宿では女将の様な立場の存在になっていた。しかし、レナ同じく
リッカを余りいい目で見てはいない。今まで自分達が必死で守ってきた物を、
こんな若い小娘に託すのは決して快く良くは思ってはいない連中だった。

「あのさ、おっさん達、何度も言うけど、これは俺らが考えた事なんだよ、
リッカの手伝いがしたいんだよ、力になりたいんだ、……だから別にリッカは
何も悪くねえんだよ!!」

「僕達を信じて頂けないでしょうか……、どうかお願いします……」

「出来る事は何でもしますよお!!」

「お願いです!!私達にお手伝いさせて下さい!!」

「モン~……」

「まあ、何をしでかすか分からないど素人に手伝わせるのもいいんじゃ
ないですか?ですが、その場合私らは仕事を当分休ませて頂きますので、
よくお考えになって下さいよ……」

「えっ……?あ、あの、ちょっと!皆さん待って下さい!!……待っ……」

従業員達は宿屋を出て行く。リッカはジャミル達の心遣いに
感謝していたが……、まだ正式に手伝って貰うと答えを出して
いない。それなのに……。確かにジャミル達に手伝って貰えるの
なら、リッカは本当に嬉しかった。だが、ジャミル達の言った事は
正規従業員達の余計な反発を招く事態に陥り、リッカを更に窮地に
追い込む事に……。

……それでもリッカは。レナに何を言われても自分を心配して遠い地から
駆けつけてくれた友人達の気持ちを無駄にしたくなかった。何れは又
直ぐに出発してしまうだろう友人達。少しでも一緒にいられるなら、
神様が与えてくれたかも知れない、その僅かな時間を大切にしたいと
思った。だから……。

「ジャミル、皆、有り難う、……お手伝い頼めるかな……」

「リッカ……、ああ、任せとけよ!へへ、信頼してくれてありがとな!」

「うん!ふふっ!」

「リッカさん、もう次のお客様がお待ちしてます!えーと、本日の予約客は
これで最後です」

「あ、はーいっ!今行きます!」

「じゃあ、まずは僕が接待をさせて貰うね!」

アルベルトは一目散に外へとすっ飛んで行き、待たせていた客を連れて来た。
そしてリッカに予約客の名簿の確認をすると、客の荷物運びを引き受け
部屋までの案内を始める。

「な、中々やりますね、言葉遣いはやたらと丁寧だし……、まだあんなに
若いのに……、あ、ああ、そうでしたね、リッカさんもお若いんでした……、
そうだなあ、これからはもうこの宿も次の若手の時代なのかな……」

宿に残っていた従業員は率先してテキパキ動くアルベルトに感心する。
……バトルの時もこれぐらいいつも素早く動いてくりゃいいのに……、
と、思うジャミル。

「何、ジャミル……?」

「何でもねえよ……」

「さて、次はお夕食の準備だね、えーと、ジャミル、お使いをお願い
出来るかな?買って来て欲しい物はこのメモに書いてあるからね」

「よし、ひとっ走り行ってくらあ、任せとけ!」

「ジャミルは足が速いから本当に助かるわ!」

「じゃあ、リッカ、オイラは他の従業員さん達のお邪魔にならない
程度に、厨房に入らせて貰うね、これでも少しは料理出来るから……」

「ダウド、お願いしていいの?じゃあ、そっちはお任せするね!」