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甲斐性と雨宿りしたら・続

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「……、…杏寿郎」


数秒の空白ののち、猗窩座の纏う空気が一変した。
一度すべての気配が霧散し、底冷えするような張り詰めたものが足元から噴き上がってくる。

煉獄の位置からでは彼の頭部しか見えないが、手を突いている肩が一際隆起したように感じた。


「…昨夜は、お前が血鬼術によって助平になったのかと思っていた。……が、俺は思い違いをしていた。」

ただならぬ雰囲気に煉獄が身体を離すと、ゆったりとした動きで猗窩座が顔を上げる。
鋭い犬歯を覗かせ、きつく奥歯を噛み締めて。獣じみた吐息を唸るように溢し、衝動をやり過ごしながらもまっすぐこちらを見つめてくる。

「俺は……お前の言うこと、成すこと、その全てが助平に見えるらしい。」

酷く、苦しそうに見えた。
そのつらそうな姿が、どうしようもなく愛おしい。

視線を受け止めて目を細めると、猗窩座はぎり、と奥歯を鳴らして煉獄の背に腕をまわし、きつく抱き竦めてきた。

「ッ、ああ……好きだ。杏寿郎。今すぐ食ってしまいたい…!」


強い意志を孕んだその双眸は、食欲を強引に抑え込んでいるが為に揺れ動いていて。


「…戯けたことを。」

煉獄が静かに言葉を落とすと、怯えたように一度相手の身体が強張った。失言だったとばかりに、たちまちこちらの顔色を窺うように腕の力が緩む。
煉獄はそんな桃色の頭を思いきり胸に抱き締め返し、挑発するように強気に言い放った。

「君を喰らうのは、俺だろう?」


次いでひと息に腰を落とし、無理矢理猗窩座の逸物を迎え入れる。


「ばっ……!」


咄嗟に飛び出しかけた暴言を飲み込んだ猗窩座が、どんな顔をしているのかはわからない。
ただ只管に、喩えようのない異物感とはち切れそうな粘膜の痛み、そして内臓が押し上げられる圧迫感に耐えた。


「ふっ……く、ぅ、」

「き、杏寿郎っ、大丈夫か…っ?そんな無理をする奴があるか…!」


慌ててこちらの脇に手をやり、少しでも軽減させようとしているのか持ち上げる素振りを見せる猗窩座を、更に抱き寄せることで制する。


「ぁ……はあっ、…う、動いてくれ…」


このままでいるより、激痛を伴ってでもいっそ動いて慣らした方がマシだ。
そう判断して頼むが、猗窩座は深刻そうにかぶりを振った。


「…駄目だ」

「…?」


いつもなら意を汲んで動いてくれるのだが、どういうわけか即答だ。
何やら様子がおかしいと思い胸元の頭を見下ろすと、気まずそうな声が聞こえてきた。


「……今動くと、すぐにイきそうだ…」

「……。…ふふ、くくくっ」

「わ、笑うなっ、笑うと締まって出てしまいそうになるっ」

「はっはっは!」

「やめっ……ぐ、ぬぅぅぉぉおおお!!」

およそ情緒の欠片もない雄叫びを上げて射精を抑え込み、猗窩座は鬼の形相でがばりとこちらを見上げてきた。

「あ、危なかっただろうが!俺を先に殺す気か!一緒にと言ったのはお前だぞっ」


軽く涙目になっている彼が、なんだかもう可愛くて仕方がない。


「ふふ……すまない。しかし、おかげでだいぶ馴染んだ」


あやすように煉獄が猗窩座の頭を撫でてやると、目に見えて不貞腐れたように眉根を寄せつつ、慎重に腰を揺すってきた。


「…杏寿郎はずるい。男らしく格好良いくせに、」

「ん…っ、」

「色っぽくて、美しい」

「は、ぁ……っく」


徐々に動きが大きくなっていき、下から突き上げられると自身の身体の重さも手伝って容易に奥に当たってくる。
打ちつけられる度に、呼気と共に濡れた声が零れ落ちてしまう。
気恥ずかしくて下唇を噛んで声を抑えると、穿つ角度を変えられて弱い一点を突かれた。
急すぎる強い快感に、背中がたわみ視界に火花が散る。

こちらの反応に気がついているはずなのに、猗窩座はその一点をごつごつと突き上げつつ、僅かに呼吸を乱しながらも淡々と言葉を募っていく。


「いつでも余裕があって…、」

「ッふ……待、…ぅあっ」

「んっ…振り回されるのは、俺ばかり…」

「…ぅ、そこ、やめ……ッ、」

間断なく押し寄せる悦楽の波に耐え切れず、次第に丸まっていく煉獄の背を猗窩座は腕に収めなおし、ごつん、と鳴きどころに逸物を突き込んだまま動きを止めた。

「っ…ぁ……は、ぁ…」


押し潰される。呼吸を奪われた気分だ。
下腹部の収縮が止まらない。甘く甘く、きゅう、と胎内が猗窩座の逸物にしがみつく感覚。
煉獄の雄は、触れられてもいないのに先端から既に白濁をじわじわと滲ませていた。


「…好きで、堪らなくて、おかしくなりそうだ」

「あ……あか、ざ…ッ」


煉獄の胸元で猗窩座は細く息を吐くと、再び奥を激しく穿ちはじめた。
開ききった神経を直に嬲られ、何もかもが焼き切れる。


「ん、あぁっ、駄目だ……、も…、イくっ…!」

「っ杏寿郎、…ッ!」


煉獄は縋るように猗窩座の頭部を抱き込んで果て、猗窩座もまたしなるほど煉獄の背を抱き締めて果てた。


作品名:甲斐性と雨宿りしたら・続 作家名:緋鴉