zoku勇者 ドラクエⅨ編22 我侭女王と恋したトカゲ・3
頑張りますわ、私は一人ではないんだもの、ね……?」
「ジャミル殿、皆さん、女王様を救ってくれて、本当に感謝する、
そなた達には本当に頭が上がらぬ……、いやはや……、雅に英雄を
超えた大英雄であるな……」
「きょっ、きょっ!」
大臣も心底4人に酔いしれ、ユリシスは自分の側にいる大切な心の友達、
アノンの頭を愛おしそうに触った。彼女にはジーラもいてくれる。もう
本当に何も心配はないだろう。ジャミル達はユリシスに挨拶し、礼をすると
謁見の間を後にした。皆さんの事、忘れません、どうかいつでも遊びに
来て下さいね、と、ユリシスは何度も何度も言葉を繰り返し、名残惜しそうに
4人を見送った……。
「ああ~、しっかし人間変われば変わるモンだなあ~、と……」
「モンは変わんないモン!人間じゃないモン、モーモンだモン!」
「……だからな……、ま、まあいいや……」
「ホント、この話ってさ、……最初は感じ悪いんだけど、後でいい人に
なるパターンが多スギ……」
「こ、こらっ、いいんだよっ、ダウドはっ!」
アルベルトは慌ててダウドを突く。だからそう言う事を突っ込んで
しまっては駄目である。だが、後々、その逆を見せる様な恐ろしい
サブエピソードもあるのだが……。※今ではプレイ不可能の為、
この話では書きません。
「ん……?」
「ど、どうしたよ、アル……」
アルベルトが急に立ち止まり、そしてそのままピタリと動かなくなった……。
「何だか……、沢山の本の匂いがするんだ、この間まであたふたしていて
感じなかったけど、とても普段お目に掛かれない様な、レア本の数々が、
……このお城の何処かから……、何だか、ぼ、僕を呼んでいるーーっ!
……本があーーっ!!」
「……呼んでねえーっつんだよっ!!」
「アル、壊れちゃったわ……」
「や、やっぱりこのPT、……何かバカば~っか……」
「……ちょっと何っ!ダウドっ!?」
「モンモン!おやつはピザまんがいいんだモン!!」
自分の事を棚に上げ、ダウドがぼやく。そして相変わらず食べる事に
夢中なモン。……ジャミルの中からけたたましいサンディの笑い声が
聞こえて来た……。
「……んな場合じゃねえってのっ!オイコラ!アルっ!オメー何いきなり
壊れてんだよっ!!」
「僕は誰にも止められない、……其処に本がある限り……、バフッ……」
「う~ん、此処の処忙しかったし、アルもストレスが堪ってたのかしらね……」
「……平然と落ち着いて言うなあーーっ!このジャジャ馬あーーっ!!」
「……何ようーーっ!!」
今日はおかしい。何かが。ジャミ公とアルベルト、やる事がまるで逆に
なっている様だった。メンバーがあたふたしているその間にも、アルベルトは
何処かへと走って行ってしまったのだった……。
「……アルーーっ!!あの野郎ーーっ!!お前らアルを捕獲すんぞーーっ!!」
「きゃーーっ!!♡」
「ピザまんを捕まえるモンーーっ!!」
(……きゃーはははっ!チョー、は、腹イテェしーーっ!!)
もう、何が何だか……。こういう時だけ常識人になるダウドは、
とほほのほ~で、走って行ったメンバーを後から追い掛けるの
だった……。そして、メンバーは1階にある書庫の本棚付近で
鼻血を出してぶっ倒れていたアルベルトを発見したのだった……。
「えへへへ、……本ら……、本がいっぱいら……」
「……本だあーーっ!!お、おええ~、下呂下呂……」
「酔ってる場合じゃないでしょっ!……もう~っ、アルもジャミルも
しょうがないんだからっ!!ほらっ、アルっ、しっかりしてよっ、
立ってっ!!」
「ふにゃらあ~……」
流石、こう言う事には強い姉御アイシャ。アルベルトの背中を
引っぱたくと、すっきりしゃっきりさせる。……途端にアルベルトは
冷静になり、顔を元に戻し起き上がるのだった。
「あれ?ぼ、僕、今まで何を……?」
「……じゃ、ねーだろがああっ!この腹黒ーーっ!!」
「でも、私も本は好きよ、折角だし、何か読みたいわ、えーと、あっ、
ネコちゃんの絵本!か~わいいっ、うふふ!こっちはクマさんね!」
「頭が幼稚園児……」
「……何よっ!ジャミルのバカっ!!」
ドサクサに紛れ、アルベルトは棚の本を読み漁りだし、アイシャも絵本に
夢中になってしまい、結局はもう暫く城から出られそうにない事態に……。
何せ、ジャミルがアルベルトに再びブチ切れて止めようとした際、本を
読んでいて振り向いたアルベルトの顔が一瞬、……何か……?と、北斗神拳者
ヅラになっていたからである……。ダウドと共に、二人が気の済むまで本を
堪能出来るまで待つしかないのだった。
「大丈夫、オイラ寝てますから……、むにゃむにゃ……」
「つまんないから久しぶりにダウドの頭叩くモン!チンチチン
チチーン!」
(ふぁあ~、どうでもいいケド、次が控えてんだからサ、早く
してくれる……?)
「たくっ!どいつもこいつもっ!……ん?匂う、この本棚から……、
吐き気がしない……、……お、おおおおっ!?」
ジャミ公が見つけた本。……彼が唯一奮起出来る本。写真集。
……AV女優の。
「……おーほほほほっ!わ、わたくし……、ふ、噴射してしまいます
わああーーっ!!」
「何やってんのようーーっ!……ジャミルのバカーーーっ!!」
……この騒動は、結局は暴れ出したアイシャが本棚をおっ倒した所為で、
アルベルトも慌てて読書をお終いにし、漸く収まったのだが……。
「……いてっ!いてーなっ!!」
アイシャが倒した本棚から一冊の本がわざとらしく転がり落ち、
ジャミ公の頭部を直撃。アルベルトは慌ててその本を拾い上げた。
「この本は……、こう言う展開の時は必ず何かある筈だ、僕らを
(騒動に)導くこの本は……」
「オメーさっきから何ブツブツ言ってんだよっ!!」
本にはこう書かれている。……伝説の踊り子メリサ……。
見る者全てを虜にする伝説の踊り子メリサ。その魅惑の
ベリーダンスを伝授した大先生の存在を彼女はこう語った。
先生はカルバドの大草原を毎日踊りながらかけていましたの。
美しい宝石を身に着けている、とっても綺麗な先生でしたのよ。
……そんな彼女の話を聞いてカルバドの大草原へ向かった物の
それらしき人物は見当たらず……。魅惑のベリーダンスを
習得したい其処のあなた!私の代わりに先生を探してみて欲しい。
……そう書かれていた……。
「これ……、依頼書なのか?ワケ分かんねえなあ~……」
アルベルトの横からひょいっと本を覗き込んだジャミルが首を傾げた。
「ベ、べべべべ……、ベリーダンス……、やっぱいいよねえ、
美人のおねいさんの……、う~へへへ……」
「ちょ、ダウドっ!」
「……」
「あ……」
アルベルトが慌ててダウドを突く。……又アイシャが不機嫌になって
来そうだったからである。
「何?別にいいんじゃない?私全然機嫌なんか悪くなってないわよ?
ぜーんぜん!」
「……ワリィだろうがよっ!!」
(やっぱ野郎ってスケベなバカばーっか!)
「モンはダンスよりブルーベリージャムの方がいいんだモン!」
作品名:zoku勇者 ドラクエⅨ編22 我侭女王と恋したトカゲ・3 作家名:流れ者



