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zoku勇者 ドラクエⅨ編25 タワシ頭の店主奮戦記・1

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言う事を聞いたのはいいが、果たしてこんなんで、4人は無事に
宿屋の経営の再生、ニードを男にする事が出来るのだろうか。
爺さんを送って行ったダウドも戻って来て、揃っていよいよ行動開始。

取りあえず、初日……、は既に夕方になっていたので、一日の
終わりまで後何時間でもないが、とにかく明日からの客への
呼び込み準備として、まずは宿の掃除を徹底的にする。ジャミル、
アイシャ、アルベルトの3人は掃除に入り、ダウドは厨房を借りて皆の
夕飯を作る担当に回った。……店主のニードは……。

「はあ、何でオレがこんな……、はあ、ブツブツブツ……、
ニキビブツブツ……」

「文句言ってる暇があるならまずは手を動かす!……じゃ、ないと……、
いつまで立っても終わらないよ、……うふふ~……」

「ひえーっ!やります、やりますようーっ!……ううう~っ!」

ニードはホウキを持って廊下を慌てて走って行った。やはりアルベルトの
黒い微笑みは恐怖を感じたらしく、ニードを怯えさせた……。

「あのさ、夕ご飯……、何作ったらいいのかな……、野菜も何も
見当たらないけど……」

ダウドが困った様に頭ポリポリ、厨房から出て来くるが、それを見て
ニードは鼻を鳴らした。

「ふん、材料も何もねえよ、諦めな……」

「……何だよ、お前いつも本当に客に何出してたんだよ!」

「うるせ~なあ、大体普段から客なんか来ねんだから何も用意してねえよ!
作るのもメンドクセえしよ、買い置きのカップ麺で十分だっての!客が
来ねえ日は17時で宿は閉めちまって家に帰るんだよ!今日ももう後
1時間で宿を閉めてオレは帰るからよ、宿は貸すから後はお前らで
好きにしてくれや!」

……やはり雑誌の記事に書かれた通り。客には本当にカップ麺を
提供している始末。しかし、客が来ない、お持て成しがこんな
状態の宿では、客は泊まらずすぐに逃げてしまっていたと見られる。
ワーストランキングに入っても間違いの無い、雅に最悪の
宿屋であった。

「駄目よっ、残業するのっ!もう~、私、今からでもご近所さんで
お野菜か何か分けて貰えないかちょっと行ってくるね!」

アイシャは宿屋をダッシュで飛び出す。……それを見た男衆は
ニードの方を見て落胆の溜息を付いた。

「おお~、さすが女の子だなあ~、たのもし~い!やっぱアイシャって
可愛いなあ~、いいお嫁さんになれるぜえ~!オレが保証するよー!
……予約しちゃおっかなー!!」

「……だから口より手を動かせって言ってんだよーーっ!!」

「ウシャーモンっ!!」

ニードはジャミ公には激怒され、モンに頭から噛み付かれた。さて、
この後も大変。アイシャはどうにかご近所さんを回り、挨拶をしながら
お野菜を分けて貰って来た。ダウドはその野菜で質素ではあったが、
炒め物とスープを作ろうと厨房に戻る。ジャミルとアルベルトは
ふざけるニードを引っ張りながら、夕食が出来るまで何とか
宿屋中の掃除に集中させようとしたのだが……。

「ニードっ、君、廊下の雑巾掛けはちゃんとやったの!?……汚れが
全然落ちてないよ!」

「おーおー、小姑みてー!やり直すよーっと!へへへのへーだいっ!」

アルベルトは軽い調子のニードに呆れっぱなしだった。そして、
今までニードを何とかフォローしてきたリッカの祖父の大変さを
嫌と言う程感じたのである。

「おー、アル、どうしたい?……客室、凄かったけどよ、何とか
3部屋ぐらいは片付いたわ、……俺だって本音は掃除なんか
好きじゃねえけど、あれ程じゃなあ~、流石に……」

「うん、今さ、何となく……、お爺さんの気持ちが分かった様な
気がして……、どうして真面目にやってくれないのかな……」

「……」

「あ~、♪ラクチンラクチンと~、タラッタラ~~」

ジャミルはニードの方を見る。ニードは片足に雑巾を乗せ、立って
足で拭きながら廊下をリズミカルに往復、ひょこひょこ動いていた。

「ま、アルは真面目だかんな……、気長に……、気楽にやろうや……」

「うん……」

「……ケホっ、うう~っ、す、凄いお風呂場だったわあ~……」

「大変!アイシャ、お顔真っ黒なんだモンっ!……サンディみたいモン!」

(……何よっ!ウルセーのよッ!このデブ座布団っ!!)

其処に風呂掃除を担当していたアイシャが顔中ススだらけ、
真っ黒で戻って来た。風呂場の方も相当汚れが酷かったと見られる……。

「わ!こ、こりゃ大変だっ、可愛い顔が台無しじゃねえか!
女の子なのにっ!わわわ、は、早く顔をっ!汚れを落とさねーと!」

「ニード、心配してくれるの?有り難う!でも私は大丈夫!後で
ちゃんと汚れは落とすわ、それよりもお掃除頑張らないとっ!ね、
ジャミル、アル!」

「ああ、けどマジでスゲー顔……、プッ……」

「いいのーーっ!さ、アル、今日の分、残りのお掃除頑張ろうねっ!」

「う、うん……、ふふっ……」

アイシャは吹き出したジャミルのお尻を蹴飛ばす。それを見て
アルベルトはくすっと笑みを漏らした。そんな3人の姿にニードは……。

「ハア、お前らモノホンのバカみてえ、見てるだけでウンザリするわ、
やってらんねえよ……」

「あっ!?おいっ、タワシっ!何処行くんだよっ、まだ掃除は終わって
ねえんだぞっ!」

「外に割る薪が溜まってんだわ、ストレス解消に割ってくるわ……」

ニードはそのまま外に出て行く。男衆は止めなかったが、結局、ニードは
そのまま宿屋にその日は戻って来なかった……。

「……はあ、お待たせー、夕飯出来たよーーっ!」

やがてダウドが皆を呼びに来る。掃除も何とか半分は綺麗に出来、
まずは順調な滑り出しだった。いつ突然の客が今訪れても心配ない程、
客室は綺麗になっていた。4人は掃除の手を止めて、食堂にてダウドが
作ってくれた夕食タイムに入った。野菜の種類は少ない物の、実に美味な
野菜炒めであった。

「そっか、結局ニードは帰っちゃったのかあ~、何だよお~……」

「でも、明日も来てくれるわよね……、大事な宿屋なんですもの……」

「……ったくっ!あんのタワシめっ!……冗談じゃねえっ!!
……俺なんかどんだけ客室でノミに刺されたと思ってんだっ!!」

……実は、ノミの増殖の原因は、ニードが野良猫を一時期客室で
飼っており、昼間暇なので世話をしていた所為もあった。段々と
ノミが増え、他の部屋にも飛んだ模様。

「うん、僕も明日こそ容赦しない、……鬼になろうと思う、彼の為にね……、
……うふ、うふ、……うふふ~♡」

「もぐもぐ、お野菜炒め、んまいなあ~、モンモン♡」

「ハア~、やってられませんての、……ん?」

「……」

サンディは闇夜にうごめく怪しい影、……窓の外で動いていたタワシ頭……、
を見つける。が、タワシは直ぐにその場から逃走した……。

「やーネー、アイツ、こっそり様子見に来てんじゃん!ホンット、
イヤラシー!根性ねーっつーの!……アホッ!」

……宿屋の再生計画はまだ始まったばかりである……。だが、4人組も
何時までも此処に滞在する訳にはいかず。……2週間ぐらいで何とか