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zoku勇者 ドラクエⅨ編25 タワシ頭の店主奮戦記・1

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「本当よ、お兄ちゃん、もうっ、これからは真面目に頑張ってよね、
ジャミルさん達に迷惑掛けちゃ駄目よ!」

「……お前もうるせーっての!分かってるよ……」

ファミリーに注意され、ニードはふて腐れながらも料理をがっつく。
……横目でちらちらとアイシャの方を見ながら……。

「でも、ニードは本当にとっても頑張ってたのよ、ね、ニード!」

「そ、そう……、そうなんだよっ!わはは!さっすが~、アイシャは
分かってくれてる~!だってオレの未来のさ……、あいてーーっ!!」

それ以上その言葉は続かず。顔に青筋を浮かせたジャミ公がニードの
片足を踏み、言葉を停止させたからである。

「はあ~、全くこれだもんなあ~、困っちゃいますよ~、ニードさん、
本当にしっかりして下さいよーーっ!?俺、ニードさんのイチの
子分としていっつも心配してるんスからねっ!」

「やかましいっ!あーもうっ!マジでうるせー奴ばっかだよっ!!」

「ニードっ、お前のそう言う態度を改めろとみんな心配しておるの
じゃぞ!……うう、わ、儂は、儂は……、一体もうどうなる事かと……、
じゅ、寿命が1年縮まったわ……」

「全くナア、長生きしてくれよ、爺さん……、苦労するなあ……」

「……ニードおおおーーっ!!あだだ、こ、腰が……」

「わははははっ!!」

「あはははは!」

その夜、ウォルロの宿では人々の明るい笑い声が響き渡る。村の皆も
もう一度ニードを応援してくれる様になり、宿屋もニードも又明るい
希望の階を見せ始めていた。だが。

「……ジャミル、ちょっといいかね……」

「ん?」

「……お前だけに話があるのだ、ちょっと今直ぐに外に出てくれないか……?」

「おっさん……?」

村長……、村の長であるニードの父親はジャミルに静かにそう言うと、
目配せし、先に外へと出て行く。村長が外に出て行ったのは誰も気が
つかず。はしゃいでいる仲間達、……息子のニードでさえも……。

「う~ん、俺だけに話って、何なんだろ、ま、いいか……」

(な、何か、おっさんの愛の告白とかッ!?キモっ!)

「……どうしてそう言う方向に行くんだよ、オメーはよ、ガングロ、
後でデコピンだかんな!」

(や~ですよーっだ!アホっ!)

サンディはそれきり大人しくなったが。だがジャミルは村長が先程
自分を見ていた時の目つきに違和感を感じていた。……どうも余り
いい話じゃねえなとは感じていたのである……。

「で、おっさん、何の用だい?俺だけに話って……」

村長は他の者に気づかれない様、話を聞かれない様、ジャミルを
宿屋から出来るだけ遠ざける。暫く2人は歩き、ジャミルが連れて
行かれた場所は……、あの日、ジャミルが天使界から墜落した場所。
この村の滝の側であった。

「此処なら誰にも聞かれまい、では、手っ取り早く話をしようか……」

「……」

(アタシはちゃんと聞いてるけどネ!)

「……急で申し訳ないが、明日、この村を出て行ってはくれまいか?
そして、もう二度とウォルロには近づかないでくれ……、大体私は
得体の知れないお前が最初から目障りで仕方が無かった、やっと
村から出て行ってくれて安心していたのだ、まさか戻って来るとは……」

「おっさん……?」

やはり嫌な予感は的中する。村長はジャミル達を険悪な目で見て
いたのである。宿屋にいた時、ジャミル達に掛けた労いの言葉は
村長の本心では無かったのだった。

「お前達が結局は息子の成長を邪魔していたのだ、そう
思わないか……?確かにアレはバカでどうしようもない、
出来の悪いドラ息子だ、それは私も承知している、だが……、
リッカは息子を信じてあの宿をあいつに託して行ったのだ、
それを……」

「……」

村長はジャミルの方を見ず、滝の方を向いて言葉を続ける。ジャミルも
そのまま黙りこくっていた。

「余計な事をしてくれたんだよ、お前達は……、私は信じていた、
あいつはやれば出来る男なのだ、他人の助けなど借りずにな、
私は影から息子を見守っていた、困難に打ち勝ち、きっと
宿屋を盛り上げてくれると、そう信じていた、それなのに……、
お前達は本当に余計な事をしてくれたのだ!……これでは息子が
お前達、他人の力を借りて成長してしまったまるでロクデナシの
様ではないか!……情けない……」

村長は等々ジャミルの方を向いた。その目は憎々しげにじっと
ジャミルを睨んでいる。

(……何ッ、このオヤジッ!……言ってる事チョー無茶苦茶なんです
ケドっ!!)

「サンディ、いいっての……、要するに、俺らが余計な事しなくても、
ニードはちゃんと何時か宿屋を経営出来てた、1人でも立ち直れた筈、
おっさんはそう言いたいんだろ?」

「そうだ……」

村長はジャミル達が急に宿屋に現れ、ニードにあれこれ口出し
したのが気に食わないのである。リッカから受け継いだ宿は
ニードが主なのだから。こうまで言われた以上、もうジャミル
達も此処にこれ以上留まる訳に行かなくなった……。

「分かったよ、俺ら明日早く、ニードが寝てる間にウォルロを
立つよ、皆にもそう言っとく、それでいいかい?」

「分かればいいのだ、では、私は先に家に帰るとするよ、じゃあな、
達者でな、ジャミル……」

「ちょっ!すんげームカツクってのっ!何サっ、クソオヤジっ!!」

「だからいいっての……、ま、確かに俺らも節介焼きすぎたかな、
そうかもな……、あいつだって子供じゃねえんだし、サンディ、
戻ろうや、アル達にも言っとかねえと、ニードも本当は迷惑
だったかもな、いきなり俺らが来てあれこれ宿屋でやってさ……」

ジャミルは村長がいなくなった後、飛び出して来たサンディを
諭す様に静かに呟いた。だが、サンディはいつもうるさい
ジャミ公が反論せず大人しくしているのが不満な様だった。

「ネ、ボンクラが寝てる間に此処から出て行くの?何も言わないでサ、
それって気分悪くネ?いきなり何も言わないでいなくなるなんて……、
せめて、アイツの本当の気持ち聞いたらどーなん?出て行くの
それからでも遅くないじゃん!」

「仕方ねーだろ、出て行く様に言われたんだからさ……」

ジャミルはそれ以上何も言わず、黙って宿屋までの道を歩き出した。
サンディも呆れ、再びジャミルの中に姿を消すのだった……。

「……」

「あ、お帰り~、ジャミル、何処行ってたのさ!」

「ああ、少し散歩さ、この村で星を見るのも最高なんだぜ、だからさ……」

ジャミルは出迎えてくれたダウドの顔を見ながら口を噤む。そして
ニードの方をちらっと見るのだった。

「おー、ジャミ公!マジで何処行ってたんだよっ!今よう~、
アイシャちゃんの可愛い可愛い~、冒険記を聞いてたのっ!
……う~いっ、ねーねー、オレもパーティに入れてよう~、
ねえ~ん♡」

「あはは、ニードったら、ちゃんとお仕事があるんだから、
それは駄目よ……」

「……ニードさあ~ん、だから情けねーって言ってるんス
よう~……」

「もう……、お兄ちゃんたらあ……」

誰が飲ませたんだか、ニードはどうやら完全に酔っている様子。