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zoku勇者 ドラクエⅨ編29 スクールカルテット・3

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学院長室を後にする。部屋を出て行く4人組の背中をずっと
見つめながら、学院長は大きく息を吐いた。

「やれやれ、この学院も明日から火が消えた様に静かになるのか……、
だが、我が学院にはまだまだ沢山の素晴らしい生徒達がいる、そして
何れは又春が来る、新しい生徒達との出会いも有るだろう……、うむ、
楽しみだよ……」

学院長は部屋に飾ってある初代エルシオン卿の古い写真を見つめる。
そして、再び屋上……。

「さあ、俺らも行こうぜ、午後の授業始まるからな……」

「モザイオ……」

「ん?」

先に立ち上がったモザイオに青髪がぽつんと話し掛ける。

「あいつら、明日此処を出るんだよな、何でだよ……、いきなり
卒業とか、やっと俺らも奴らと打ち解けて来たってのにさ……」

「寂しいよね、アイシャちゃん……、もういなくなっちゃうなんて……、
僕も悲しいよ……」

「しゃーねーよ、奴らには奴らの事情があるんだろ、最初は本当に
ブン殴りたくなる程、気に食わねえ奴らだと思ってたけどよ、……俺ら、
あいつらのお陰で……、変われたんだ……」

そう呟きながら、モザイオは制服のズボンに付いたパンくずを払う。
彼の胸中も複雑な思いに駆られていたのだった……。

エルシオン学院で過ごす最後の日々。最後の授業。最初の授業の
時と同じ様に、授業を受けても良し、見学しても良し、自由に
過ごして下さいと4人組は学院長から言われていた。ジャミルは
仲間達と別行動、単独で体育館にて相変わらずのへポコバスケの
授業を、のんびり見学していた。

「パスー、パスー!……あ!」

「……おーい、下手くそー!何処に向かって投げてんだよーっ!」

「ホンっと、何時まで立ってもヘッタだなあ~、あーあ……」

(ねえ、アンタ、其処でそうやって文句言って見てるより参加した方が
いいんじゃないの?)

ジャミルの中にいるサンディが念を押すがジャミ公は首を振る。
明日から又、忙しいバトル漬けの冒険日常に戻るんだし、
疲れちまうからいいんだと。

(……ふ~ん、でも、ちょっとのんびりし過ぎじゃネ?やれやれ、
ちゃんといつもの毎日に戻れますコトやら、……身体鍛えておかないと、
アンタそのウチ腹出るヨっ!)

「う、うっ……、こ、このヤロ……」

(あ、そうそう、今後のコトだけどサ、地上に落ちた女神のカジツ、
7個全部揃ったんだから、此処らで天界に戻った方がいいんじゃネ?
ま、後どれぐらいのカジツが行方不明なのか、アタシは知らないケドサ!
こっちの頼まれてる数はちゃんと集めたんだし!)

「……そ、そうか、もう地上に落ちた分は全部……」

「「♪ピンポンパンポーン~!お知らせですー!ジャミルさん、
アルベルトさん、ダウドさん、アイシャさんを除く生徒の皆さんは、
大至急体育館へ集合して下さーい!」」

「はあ!?」

いきなりの校内アナウンスが流れ、しかも4人組は名前をストレートに
出され、ジャミ公は困惑。そして、体育の授業を行なっていた生徒達も
慌てて、一旦着替えにゾロゾロ引き上げて行った……。

「「♪ピンポンパンポーン、続けてお知らせです、先程お名前を
呼ばれた4人の皆さんはどうか大人しく寮で連絡があるまで
お待ち下さい、くれぐれも大人しくですよ……、オホン、
いいですね!特にジャミルさんっ!……ピンポンパンポ~ン♪」」

「……大人しくって、何なんだよーっ!しかも何で俺だけ強調
されるんだあーーっ!!」

(……プッ……)

皆、いなくなってしまった為、ジャミルも慌てて体育館から
引き上げる。仲間達と合流しようと、廊下を走っていたその時……。

「いそげ、いそげえー!は、早く行かないとっ!」

「いきなりかよ、早かったな、まいった……、授業が終わってからって
聞いてたけどな……」

「はは、マジで最後まで急がしく……、お?」

「よう、お前ら……」

同じく、廊下でバタバタしていたモザイオ達を発見する。ジャミルは
モザイオに話を聞こうとするのだが……。

「おう、ジャミ公、今放送あったろ?いいんだよ、オメーラは寮で
大人しく待ってりゃよ、くれぐれもどっかフラフラ行くんじゃねえぞ、
……ジャミ公!じゃあな!」

「……はあー!?」

(アンタ、また厳重注意されてるヨッ、でも、モザイオ、マジで
変ったねえー!ウ~ン、スゲーいいオトコになったよネ~!)

モヤモヤしたまんま、仕方なしに寮へと戻ると、食堂のロビーに、
アルベルト達の姿が。

「お前らも戻って来たのか、やれやれ、何なんだよ……」

「寮には私達の他、誰もいないわ、皆体育館に行っちゃったみたい……」

「食堂のおばちゃんまで……、どうしたんだろうねえ~……」

「ねえ、モン、君、おばさんにお世話になってたんだから、
何か知ってるんだろ?」

「……知らないモン~、皆は又放送があるまで待ってればいいのモン!」

「おい……」

モンはばっくれてダウドの頭の上に飛び乗る。絶対にモンは何か
知っている筈だが、教えてくれず。頑固モンを問い詰めても
しょうがないので、4人は放送の通り、又連絡が何かあるまで
寮で大人しく待つ事にした。……大人しく……。そして、時計の
針は、午後16時30分を回る。通常なら本日の授業もそろそろ
終わる頃だが……。アイシャとアルベルトは自分達の授業が
終わっても、食堂のテーブルで、これまで授業で教わった事の
復習をしており、ダウドはモンと遊んでいる。……ジャミ公は……。
寮の部屋で寝ていた。

「「♪ピンポンパンポ~ン、お知らせで~す、お待たせしました、
準備が出来ましたので、寮でお待ちになっている皆さんも体育館の
方にいらっしゃって下さい、……特に、其処の寝ているジャミルさんっ!
……早く目を覚まして下さいねっ!!以上、お知らせでしたっ!!」」

「あ、オイラ達も呼ばれたねえ~……」

「うん、じゃあ、僕達も行こうか……」

「行くモンっ!」

「ええ、でも、何だか楽しみね!」

と、突如、2階の方から……、物凄い音がした。多分、ジャミ公が
ベッドから転がり落ちた物と思われるが……。

「……マジで何なんだよっ!」

「……全く、生活習慣にだらしないからこうなるんだよ……」

コブを作った頭部を抑えながら、先頭を切ってブツクサ言いながら、
ジャミ公が歩いて行く。その姿を見て溜息を付くアルベルト。
4人とモンは放送の通り、体育館へと向かっているが、学院内は
本当に静かだった。やがて、体育館へと辿り着く。ジャミ公は
不機嫌なまんま、体育館の扉を開けるが……。

「「卒業、おめでとうーーっ!!」」

「!?」

扉を開けた途端、派手に鳴るクラッカーと飛んで来る花のブーケ。
そして拍手の嵐。体育館内には学院中の生徒達、教師達が揃って
大集合。4人組を迎えてくれたのである。しかし、ジャミル達は
何が何だか分からず、目をパチクリさせる。

「皆さん、この度はこのエルシオン学院卒業、誠に御目出度う
ございます!」

「が、学院長……」

拍手をしながらゆっくりと、生徒達の間を通り4人組の元に
歩いてくる人物。学院長だった……。

「この企画はモザイオ達が考えてくれた物でしてな、学院を