そして、それから先は誰も知らない
「は……ふ……ッ」
何時の間にか、目の前がぼやける程にそのキスに夢中になって応えているのは、トロンと溶けてしまいそうなほど気持ちが良いから。アメリカが与えてくれるキスだから。
「日本が好きなくせに、俺にキスされて感じてるんだ? 流石、エロ大使の名は伊達じゃないね」
「ち、が……!」
「――どうでも良いよ」
ギリ……ッと、骨が軋む程に手首を締め上げられて、イギリスは息を詰まらせた。
「君が誰を好きでも関係ない。俺はもう、我慢しない。今夜、俺は君を抱く」
背筋が震えたのは、何故だったか。
答えなど、考えるまでもなかった。
作品名:そして、それから先は誰も知らない 作家名:yupo